ジムニーエンジンオーバーホール 面研の話

分解洗浄の後に内燃機加工が完了した、F6Aエンジンのシリンダーブロック。

0.06㎜面研にシリンダーホーニング。

F6AエンジンはK6Aのようにメタルガスケットではなく分厚い鉛ガスケットですので、

ヘッド合わせ面の平面度はさほどシビアではありません。

なぜなら、多少の歪みや段差があってもガスケットの厚みが吸収してくれるからです。

そういった理由から、シリンダーヘッドは面研してもブロックはそのまま、

というショップさんも多いようです。

実際のところ、けっこう有名なショップさんがオイルストーンでブロック上面を削っている動画がweb上に出てました。

金属加工が分かっている人間からすると、あんな手作業で精密な平面が出るはずがないのは明白なのですが、素人さんからすると(すげー!)となってしまうのでしょうね。

余談ではございますが、ハンドツールでシリンダーをホーニングしている動画もありまして、

なんでも社内でもこれをできるのは熟練工数名だけだそうですが、

あれで真円を出すのは熟練でもまず不可能ですね。

それも、素人さんからすると(すげー!)なのでしょうね。

 

多少の歪みは大丈夫といえども、そのまま組むのは無理な性分です。

実際のところ、ブロック側の歪みが大きければ、いくら鉛ガスケットでも抜けます。

(実は経験済み)

当然コストは掛かりますが、

ヘッドとブロックは必ず面研してもらっています。