店長のつぶやき 2017年8月3日

バッカス 初期レスポールタイプ リフィニッシュ オイルフィニッシュ

私が一番長く所有しているギターを紹介します。

バッカスのレスポールタイプ、正確な型番は覚えていませんが、

確かBLS120とかだったような。

当時、新品で12万円くらいで買いました。

12万円だなんて当時高校生の私にとってはかなりの大金で、そうそう買えるはずもないのですが、

「いいよ、持って行って。お金は月々払えるだけ払ってくれればいいから。」

という悪魔の囁き。

そう、恐怖の自社ローンで分不相応の楽器を手にしてしまったのです。

当時バッカスはまだ出てきたばかりの無名ブランドでしたが、

「これは本家ギブソンなんかよりよっぽど良い材を使っているし、音も格段に良い。」

と太鼓判を押され、購入に踏み切ったのでした。

確かに今の目で見てもとてもしっかりした造りです。

ボディーバックのマホガニーは綺麗な木目の1ピース。

当時30万円くらいしたギブソンレスポールですら2ピースなのに。

ヘッドの傾斜角に対して平行に木目をとったネック、そしてディープジョイント。

トップのブックマッチドメイプルはシンプルなプレーンですが、下手に虎杢ラミネートしてないのが質実剛健で好感度大。

音は、とにかく太い。

ミッドからローが強く出る図太いサウンドです。

唯一気に入らなかったのが、分厚いウレタンフィニッシュである点。

せっかくの良い材の鳴りを殺してしまっていると思うのです。

打痕などダメージも目立ってきましたので、リフィニッシュすることにしました。

まず、分厚い塗装を削り落とします。

シーラー、クリアーの2層塗装であることがわかります。

やっと全て剥がれました。

今回はナチュラルのオイルフィニッシュにします。

塗ると美しい木目が姿を見せます。

少し乾かして、余分な塗料を拭き取ります。

フレットの擦り合わせに入ります。

まず弦を張ってない状態でストレートにロッドを調整し、フレットの高さを均等に削ります。

使用するストレートエッジはエンジンの歪み測定に使うものですので、かなりの高精度。

最後に弦が滑らかに動くよう磨きます。

金属磨きはメタルポリッシュが一番です。

用意したハードウェアー達。

ヘッドは綺麗に磨きあげました。

新品ペグ。安心の日本製。

各部品を組み上げて、完成。

最後にネックの反り、弦高、オクターブピッチを調整します。

美しいマホガニーの木目。

生音の鳴りが心なしか良くなった気がします。

今回、ピックアップはセイモアダンカンのJAZZ MODELと59をチョイスしましたが、

なんかしっくりこなくて結局オリジナルに戻しました。

フロントはJAZZ MODELという名前からウォームな音を想像していたのですが、

意外とローがカットされたトレブリーな印象でした。

JAZZというよりFUSIONのような。

それに対してオリジナルはハイからローまで均等に出ます。

特徴が無いといってしまえばそれまでですが、かえって使いやすいのです。

長く使って飽きてしまったギターも、こうしてリフィニッシュしてあげると愛着も増し、長く付き合えますね。

楽器のリフィニッシュ、リペア承ります。

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